センター長 挨拶

当センターは兵庫県立こども病院に隣接し、小児がんに重点を置いた陽子線治療施設として平成29年12月に開設しました。

小児がんの放射線治療は、集学的治療の一環として重要な役割を担っていますが、長期生存者の晩期合併症が問題になってきています。それは、小児がんの治療成績向上に伴い、長期生存者が増加傾向にあるからです。せっかくがんが治っても、心臓合併症や知能障害、難聴、不妊、二次がんなど種々の晩期合併症に悩まされることがあります。こういった状況の中、陽子線治療は放射線治療後の晩期合併症を減らせる可能性がある治療法として非常に期待されております。

小児がんに重点を置いている以上、お子さんたちが快適に治療できるように環境整備にも十分配慮しています。国内での陽子線治療は大人のがん患者を多く治療しております関係上、お子さんたちの環境に配慮しているとは言いがたいのが現状です。当センターでは2室の治療室を予定しており、そのうちの1室をお子さんたちの治療に当てます。渡り廊下でこども病院とつながっていますので、化学療法を併用するお子さんはこども病院で化学療法を行いながら、陽子線治療を行うことができるように連携しています。また、麻酔科医を配置し、鎮静の必要なお子さんにも問題なく対応できるようにしています。

また、小児がんの治療だけでなく、大人の陽子線治療も行います。2室のうち1室は大人の治療用になっており、ポートアイランドという神戸の中心地、三宮に近く、新幹線や神戸空港、さらに関西国際空港からも利便性の良い立地条件を生かし、多くの治療実績を有する兵庫県立粒子線医療センターとも合同カンファレンス等を通して連携し、よりよい医療を提供していきます。

以上のように、小児がんから大人のがんまで快適な条件で陽子線治療を提供していきます。あたたかい環境での治療、かつ、最先端の治療をめざしていますので、ご指導、ご鞭撻、さらに多くの患者さんをご紹介いただければ幸いです。

神戸陽子線センター長 副島俊典

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